2009/04/18

東野圭吾「パラドックス13」が面白い

東野圭吾さん著の「パラドックス13」を読みました。一昨日買って、昨日の晩に一気に読み切りました。最後まで目が離せない展開と共に、登場人物の人物像もよく掘り下げられていて、久しぶりに本の世界に没頭しました。
パラドックス13

細かいことは書きませんが、いつも僕が妄想しているような破滅的世界とヒーロー像を、そのまま本にしてもらったような感じです。P-13という物理現象によって引き起こされる破滅的な状況下で「もしもこんな世界があったら、自分はどうすべきか?」「こんな状況だったら、どうするのが正しいか?」そんなことを最後まで考え続けた本でした。あんな厳しい状況に置かれて、最後まで生き抜こうとする意欲が湧くかどうかはわかりませんが、どうしようも無いということがわかったら、それなりに楽観的になってしまうかもしれない。「まあ、生きられるだけ生きればいいんじゃないの?」って感じ。そんなことじゃあ、女の人はついてこないかもなぁ。読んだ後に「大事な人を、大事にしたくなる」という気持が沸いてくる、そんな本でした。

東野圭吾さんの本は、「あるわけないんだけど、なんかありそう」っていう感じで、ドキュメンタリーとフィクションの中間をうまくついてきます。探偵がでてくる推理物もおもしろいですが、パラドックス13のような科学の極論的なところを語るシリーズも僕は好きです。こんなことを題材にして、よく本を書こうと思ったなぁ、と関心してしまいます。荒唐無稽になりすぎない「遊び」が、東野圭吾さんの持ち味なんでしょうね。

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<追伸>
先月一緒にアイスを食べに行った女性と、なんとも距離を詰められないでいます。まあ、話す機会がいつもあるわけじゃないので、あの時はたまたまだったと思うべきか。そんなこと思ってたら、今通ってる病院のリハビリ室の人が、すげーきれいだったりして。まあ、僕の担当ではないんですけどね。結局のところ会話というのは、人間関係を深める一番の方法なのかなと思います。短時間でも会話すると、なぜかすごく仲良くなれたような気持になる。会話が無いから距離が詰まらない、まあ当たり前な話だな。「話すきっかけを見つけられるやつ=モテるやつ」なのかもしれないと、昨晩安直に思いついた。