2011/01/30

21世紀の本の売り方はこうだ

電子書籍が売れている世の中ですが、本がインターネットで配信されることにより、これからの本の売り方も大きく変わってくると思う。正確には出版社の役割が大きく変わるのかと。

昔は個人が出版や出版物の宣伝などを大々的にすることができなかったので、それを肩代わりする出版社が良い作品を本という媒体を使って配信していたのだと思う。ですが、よく考えてみると「出版」と「宣伝」は、もはや個人でできる世の中になってしまっているのではないかと思う。

iPhoneやAndroidを使って出版
出版自体は、電子化のおかげでだいぶ簡単になっているのではないだろうか?データなんて一夜のうちに世界を駆け巡るくらいなので、テキストの文書なんてあっという間に相当数のコピーをばらまくことができるでしょう。無論そこにはそれを欲しがるユーザーがいてのことだとは思うが、書籍という形にこだわらなければ製造と流通に関してはなんの障害もない状況だと思う。現実的なところだと、iPhoneやAndroidのアプリとして本を「出版」するのが一番簡単かなと思う。ユーザー数も多いし、配信も簡単だろうと思う。何より、日本だけでなく世界に配信できるところがすごい。日本語版と英語版を作って配信すれば、あっという間に世界的ベストセラーとなることでしょう。まあ、リリースしたアプリ自体をどうやって広めるか、ってところに課題は残るが、世界の人々に届く容易さは揺るぎないものだと思う。

無料版と有料版を使い分け
第一章くらいを無料アプリで配信して、全部読みたければ有料版を買ってくださいって感じにしておけば、読む方としても少し敷居が低くなるかな。一ついいところ¥300円くらいで、1万ダウンロードで300万円。半分くらいはアップルが持っていっても、150万は利益として残る。個人出版としては、希望の持てる数字かな。100万ダウンロードとかしたら、1億5000万円?!ホントか?まあ、中間マージンをぼったくられてないなら、実際そんなもんかな。

WEBツールを使って宣伝
さて、「宣伝」の部分ですが、これも最近じゃ普通の人がブログで何万アクセスも稼ぐ時代なので、ネット上である程度の知名度を上げることでかなりたくさんの人に宣伝することができます。最近のツールだと、ブログ、Twitter、Facebookあたりを組み合わせるとかなり強力な宣伝ツールとなりうる。ある程度知名度のある人だったら、すでに初めてもいいんじゃないかな。電子出版をやるだけの新時代の出版社があってもいいような気もする。本を出版する必要もないし、でてきた原稿をさくっとアプリにして、あとはブログに記事を書いて、Twitter、Facebookに報告って感じかな。パソコンだけでできるので、元でも少なくてすむし、作家としても面倒な部分を任せられるのでお互いに良い関係になれると思う。

こんな感じで個人出版への門はすでに開かれていて、あとは大物作家が一歩踏み出してくれると一気に普及すると思う。でも、この辺を操れる大物作家ってのもいないかもなぁ。著作権がらみの問題もあったりするかもしれない。それを思うと、作品を公開していない新人に分があるのかも。

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<追伸>
この辺の手法は、本に限らず音楽なんかでもいけるかな。でも、こういう時って著作権ってどうなるんだろうか?自由な個人出版が横行すると、低俗なパクリ小説が横行することになるのかも。本の質が下がるのは困るが、今よりは確実に作品が手軽に手に入る様になるから、やっぱり消費者にとっても利点は多いと思うなぁ。



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