2007/09/09

アナログシンセサイザー 「ASM-2」

アナログシンセサイザーのDIYプロジェクト「ASM-2」をご紹介。僕は学生の頃「ASM-1」に挑戦しましたが、今は後継プロジェクトの「ASM-2」がでてるみたいですね。

アナログシンセサイザーは、周波数関連の回路技術が詰まった、面白いプロジェクトです。大学の卒業制作などにはとても良いテーマだと思います。ASM-2のホームページには、回路図やそれぞれのモジュールの解説もあるので、とても勉強になります。まあ、電気回路に接する機会が無い人も多数いらっしゃると思うので、「ASM-2」でなにができるかを大まかに説明したいと思います。

シンセサイザーとは?
世の中の「音」は、すべてSin波の合成で表現できます。ピアノの音、ギターの音、楽器に限らず風の音なども、結局はSin波の合成です。シンセサイザーの基本構成は、大きく分けると「いろんな周波数のSin波の発生(VCO)」、「周波数応答の操作(VCF)」、「強度の変化(VCA)」の3つです。「ASM-2」では上記の基本機能を持ったモジュールで構成されていて、それぞれをケーブルで繋ぎあわせることでいろんな音を奏でることができるようになっています。シンセサイザーと言われると、キーボードをイメージされるかと思いますが、実際にはキーボード=シンセサイザーではありません。キーボードは音階を決める一般的なインターフェイスなだけなので、ノブなどの「つまみ」だけでもシンセサイザーを作ることはできます。シンセサイザーは「音の変換処理」を行うものだと思ってください。以下で、モジュールの大まかな説明をしたいと思います。

Sin波の発生源「VCO(Voltage Controlled Oscillator)」
VCOはSin波の発生源です。シンセサイザーの核となるモジュールです。このモジュールに入力する「電圧」を上下させると、出力されるSin波の「周波数」が変化します。つまみを上げ下げすると、音程が上下するイメージです。「ド」や「レ」を出力するモジュールだと思えば良いでしょう。ASM-2では、VCO自体にSin波・方形波・三角波の出力を持たせています。方形波・三角波はSin波を合成するとできるのですが、VCOの時点である程度音色の幅を持たせていると思えば良いでしょう。

トーンを決める「VCF(Voltage Controlled Filter)」
VCFは音のトーンをコントロールするモジュールです。ステレオにも、TONEのつまみがありますよね。「ド」を「レ」にはしませんが、違った感じの「ド」を造りだします。高い方の周波数をカットしたり、低い方の周波数をカットしたりすることで、いろんな音色を発生させることができるのです。

音の強さを決める「VCA(Voltage Controlled Amp)」
ざっくり言うと、ボリュームコントロールです。ボリュームコントロールは、全ての周波数を一律同じ割合のGainをかけますが、シンセサイザーでのVCAでは、Gainをかけたい出力を選択することができます。

モジュールを組み合わせて使う

ASM-2にはその他いろんなモジュールが用意されていますが、シンセサイザーの基本は上の3つです。これらをいろんな組み合わせで使うことで、様々な音色を発することができます。使い方としては、VCOのSin波出力をVCFに入力して、三角波出力をVCAに入力して、最後合成する、とか組み合わせはいくらでも考えられますね。見た目としてはこんな感じ。それぞれのモジュールの入出力にケーブルを差して使います。


コンセプトがわかれば、部品選択から自分でやることも可能ですね。結構その辺にある部品を繋ぎあわせてもできますよ。MIDIインターフェイスを付けるとPCやMIDIキーボードからも操作できます。

<関連記事>
デジカメ手ぶれ補正の構造
エレベーターの裏コマンド
伝説のMac初号機「Apple I」の作り方

<追伸>
こういうDIYプロジェクトが、誰かにちゃんと引き継がれて、しかも後継がでてるというのがすごい。海外のDIY精神は見習うべきところが多い。